元ユナイト社長の語るコロンビアが007シリーズを製作できなかった理由

Contactmusic.com(10 月14日付)は自叙伝『Musts, Maybes, and Nevers: A Book About the Movies』をプロモーション中のユナイテッド・アーチスツ(ユナイト)元社長デヴィッド・ピッカーがBlogtalkRadio.comに語った話を掲載しています。

原作者イアン・フレミングから007シリーズ映画化権を取得したばかりのハリー・サルツマンとアルバート・R・ブロッコリ。製作・配給スタジオを探していた彼らは、当時社長秘書だったピッカーのいるユナイト社ロンドン・オフィスを訪問。以前からフレミングの小説を気に入っ ていたピッカーは「すぐに契約しよう」と申し出ますが、コロンビア・ピクチャーズと良好な関係にあったブロッコリはサインの直前「電話を一本かけさせて欲しい」と、コロンビアに最後のオファーを試みます。しかしブロッコリを知る担当者は昼休みの為に外出中で、話ができなかったようです。

もしこの電話にコロンビアの担当者が出ていれば、現在とは違う映画史が築かれていたのかもしれません。

ブロッコリと契約したユナイトは『007/ドクター・ノオ』(1962)から007映画の製作・配給を開始。80年代にはMGMと合併しますが、今日に至るまで007シリーズを続けています。またコロンビアは1967年にパロディ映画『007/カジノ・ロワイヤル』を製作。ソニーに買収された後も、ケヴィン・マクローリーと組んで新007シリーズ製作を計画しますが、MGMに裁判を起こされ断念。そして2004年のソニーによるMGM買収をきっかけに、 『007/カジノ・ロワイヤル』(2006)からコロンビア・ピクチャーズにとっては悲願とも言える007映画製作に乗り出します。ソニーは少なくとも 『Bond 25』まではMGMと共同で007シリーズを製作する模様です。