Digital Spy(2015年11月19日付)は、10月にイギリスで出版された映画007シリーズの解説本『Some Kind of Hero: The Remarkable Story of the James Bond Films』から、ピーター・モーガン版の『007/スカイフォール』あらすじを紹介しています。
シリーズ第23作『007/スカイフォール』(2012)で当初、脚本家として加わっていたのがピーター・モーガン。彼の作り上げたトリートメント(あらすじ)の題名は『Once Upon a Spy』で、冷戦時代からスタート。ジュディ・デンチの演じる「M」はその頃MI6のエージェントとしてベルリンに駐在しており、KGBエージェントと男女の関係に。男が亡くなって30年後、息子がMを脅迫。Mは解決のためジェームズ・ボンドを送り込みますが、最後にはボンドがMを殺す事態へと発展するそうです。
しかしモーガンのあらすじは『007/スカイフォール』のサム・メンデス監督やプロデューサーらによって却下。モーガンは『007/スカイフォール』の脚本家を降りることになりましたが、『007/スカイフォール』ではシルヴァがMを「mother」と呼ぶシーンもあり、完成版にはモーガンの影響が色濃く残ったと言えそうです。
なお、モーガン後は007シリーズ常連コンビのニール・パーヴィス&ロバート・ウェイドが新たに脚本を執筆。最初の草稿『Nothing is Forever』では、バルセロナの地下鉄が爆破されるという設定だったとのことです。