007シリーズのプロダクション・デザイナー ケン・アダム氏が亡くなる

BBC(2016年3月10日付)によると、映画007シリーズのプロダクション・デザイナー、ケン・アダム氏が3月10日、ロンドンの自宅で亡くなりました。95歳でした。

本名 Klaus Hugo Adam 氏は1921年ドイツのベルリン生まれ。10代でイギリスへ移住。『007/ドクター・ノオ』 (1962)、『007/ゴールドフィンガー』(1964)、『007/サンダーボール作戦』(1965)、『007は二度死ぬ』(1967)、『007/ダイヤモンドは永遠に』(1971)、『007/私を愛したスパイ』(1977)、『007/ムーンレイカー』(1979)と、計7作の007映画でプロダクション・デザインを担当。

『007/ゴールドフィンガー』のフォート・ノックス、『007は二度死ぬ』の火口内など、奥行きとスケール感のあるセット作りで知られ、『007/私を愛したスパイ』のタンカー内シーン撮影のためパインウッド・スタジオに建設された当時世界最大のサウンド・ステージ、「007ステージ」の設計にも携わりました。

『007/ゴールドフィンガー』では、アストンマーティンDB5をボンドの車として採用。その頃アダム氏がプライベートで乗っていた車が駐車中に度々バンパーを傷つけられる被害にあっており、DB5にマシンガンを搭載したのは憂さ晴らしになった、と語っていました。007シリーズではこのDB5の登場を機に、ボンドの乗る車が注目を浴びるようになります。

また、『バリー・リンドン』(1975)、『英国万歳!』(1994)ではアカデミー美術賞を受賞。『博士の異常な愛情』(1964)の作戦室は、後にスティーヴン・スピルバーグ監督から「映画史上最高」のセットだと評価されています。