The Hollywood Reporter(2019年8月7日付)によると、アンナプルナ・ピクチャーズが破産を検討しているそうです。同誌が得た複数の情報では、既にアンナプルナが弁護士事務所と契約を済ませ、破産に備えて動き出したとのこと。

アンナプルナ・ピクチャーズは2011年にミーガン・エリソンによって創設された新興の映画スタジオ。主にアート系ドラマ映画を製作し、賞レースを賑わせてきました。万事がビジネスライクなハリウッドにおいて、アーティスト側に寄り添う姿勢のミーガン・エリソンCEOは人望を集めてきたようですが、破格の予算をヒット性の低いアート系作品に注ぎ込んだことが裏目に出た模様。近年はヒット作に恵まれず、経営不振が伝えられていました。

アンナプルナは2017年末にMGMとジョイント・ベンチャーを組み、共同で北米市場における映画配給を開始。2019年2月には、この共同事業のために「United Artists Releasing」(UAR)の設立を発表。アンナプルナは007映画第25作『Bond 25』を含むMGM作品をUARバナーの下、MGMと共同で北米配給することになりました。

MGM関係者は同誌に対し、『Bond 25』の北米公開日(2020年4月8日)への影響はない旨を伝えた模様です。

Deadline(同日付)によると、ミーガン・エリソンCEOはアンナプルナ社員に宛てたメッセージを発信。この中でミーガンは破産の噂を事実上否定しています。

しかし同サイトは、ミーガン・エリソンとオラクル創業者の父親ラリー・エリソンは、債権者側との話し合いで、アンナプルナを存続させるか、それとも破産法11条を適用させるかを近く決定する、と伝えています。

同社は2017年に3億5千万ドルの融資枠を獲得したものの、そのほとんどが焦げ付いている模様。債権者側は破産を希望しているようです。一方で、大富豪のラリー・エリソンが娘ミーガンの会社を救済してくれるとの希望的観測もあるようです。

アンナプルナ・ピクチャーズは『Bond 25』製作には関与しておらず、現在続いている同作の撮影には全く影響がないものと思われますが、北米市場での配給・マーケティングは実質的に同社が主導的な役割を担っていた模様で、劇場公開に関して何らかの予定変更が生じる可能性は考えられます。