Deadline(2019年11月23日付)は、サム・メンデス監督とのインタビューを掲載しています。
メンデス監督の最新作はクリスマスにアメリカで先行公開される、第一次世界大戦の伝令使を描いた『1917』。監督の祖父の実体験から着想を得たそうです。同作の特徴は、全編を主人公の視点からリアルタイムで描くワンショット映像。
撮影は今年4月1日に開始。インタビュー実施日(11月23日?)の5日前にようやく完成したとのこと。ポストプロダクションは非常にタイトなスケジュールでしたが、『007/スカイフォール』と『007/スペクター』での体験が役立ったようです。
『007/スペクター』で酷く疲れたというメンデス監督はしばらくの間、映画をやる気がなくなったそうで、『1917』は4年ぶりに手がける劇場作品。
『007/スペクター』のプレタイトル・シークエンスでは、冒頭の約4分間がワンショット映像(実際は複数カットを撮影後に編集)になっており、当時のインタビューでは、プレタイトルを全てワンショットにすることも考えたと語っていました。
『1917』ではこの経験を活かし、さらに飛躍して全編がワンショット映像に。
2本の007映画を手掛けて一番役に立ったことは何かと訊かれると、脚本家と最初から最後までアイディアを出し合って作業を進めたことを挙げました。自分が脚本の助産師との自負もあるそうで、これが『1917』で脚本家も兼任する際の自信につながったとのことです。
『1917』の主なスタッフにはメンデス監督の007作品にも参加した面々が再集結。撮影監督にロジャー・ディーキンス、プロダクション・デザイナーにデニス・ガスナー、編集にリー・スミス、音楽はトーマス・ニューマン。
『1917』のワールド・プレミアは12月4日にロンドンで。日本では2020年2月の劇場公開予定です。