GamesRadar+(2019年12月4日付)は、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』予告編の公開を受けて、キャリー・フクナガ監督とのインタビューを掲載しています。

脚本を書きながら、レゴの『007/ゴールドフィンガー』アストンマーティンDB5を組み立てたと語るフクナガ監督。その際に銃口がウィンカー内部から飛び出すことに気がつき、不自然に思ったそうです。そこで、特殊効果を手がけるクリス・コーボールドへ、ヘッドライトにミニガンを加えたらどうか、と提案し実現したとのこと。

カーチェイスは世界遺産の街、マテーラで撮影されましたが、街にダメージを与えないよう、最新の注意を払ったとのこと。最初に現地入りしたセカンド・ユニットがタイヤ痕を路面に残したことで問題になったそうですが、簡単に洗い流せるものだったようです。

ジャマイカにはロケハンで数回訪問。『007/美しき獲物たち』のボンド・ガール、グレイス・ジョーンズとフレミングの旧別荘「ゴールデンアイ」周辺でスノーケリングをしたそうで、その時に『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』に出演してもらえるように頼んだとのこと。オファーした結果どうなったのか、監督は語らなかったようです。

ジェフリー・ライトの演じるフェリックス・ライターが再登場することについては、『007/カジノ・ロワイヤル』で始まったストーリーを、本作で完結させるためだったとしました。

予告編のMは、ボンドの居所を知らない様子。ボンドは携帯電話で捕まらず、世界から消えてしまった状態とのことです。

マドレーヌ・スワン(レア・セドゥ)が再登場することについては、過去キャラクターを無駄にせず、ストーリーの連続性を楽しみたいとの意向があったようです。

ブロフェルド(クリストフ・ヴァルツ)のセットのデザインは、監督が観た日本のバラエティ番組から影響を受けたようです。悪戯のターゲットがCTスキャンの装置に入ると、中に潜む老婆に顔を舐められる……というコメディだったとのこと。狭い空間の中に押し込められた人間が迫り来る状況を、監督は幼少の頃から不気味だと感じていた模様です。

サフィン(ラミ・マレック)が被っている壊れたマスクは日本の能面とのこと。見る角度によって表情が微妙に変わる、二面性を持つ能面には以前から興味を持っていたのだそう。無表情かつ白い能面は雪のシーンによくマッチする、と監督はコメント。

ノミ(ラシャーナ・リンチ)は2年前からダブル・オーに就いていることが明らかになりました。ボンドよりも若くて経験は浅いものの、能力は優れているそうです。

パロマを演じるアナ・デ・アルマスとは、2018年にもプロジェクトを共に手がける話をしていたとのこと。基本的には監督が、彼女に合うキャラクターを作っていったそうです。