Esquire UK(2020年2月20日付)は、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』ボンド・カーの取材記事を掲載しています。
アストンマーティン社の招きでイギリスのシルバーストン・サーキットを訪れた記者は、同作に登場するDB5、V8ヴァンテージ、DBSスーパーレッジェーラ、ヴァルハラの4モデルを見学。
アストン社の説明では、同社と007映画のコラボレーションは映画毎の話し合いで決まるとのこと。台本がない段階でイオン・プロダクションがアストン社を訪問。ヴィンテージや計画中のモデルを見学し、それからアイディアを膨らませるのだとか。
『007/スペクター』のDB10のように、ビスポーク・モデル制作も交渉次第で可能とのこと。問題は時間との兼ね合いのようです。
DB5が007シリーズに登場するのは『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』が9作目。本作では合計10台が用意され、うち2台はオリジナル。残るレプリカ8台はアストン社が撮影用に今回制作。
レプリカ制作に与えられた時間は半年間。オリジナルのDB5をレーザースキャンしたそうですが、厳密には左右対象ではなかったらしく、レプリカ作成時に補正が必要だったとのこと。
レプリカ8台のうち2台は、屋根の上にスタント・ドライバーが座って操縦する「ポッド・カー」。別の2台は「ガジェット・カー」で、ミニガンなどを装備。残る4台はダメージ装飾を加えたもの。
当初「003」のコードネームで呼ばれていたヴァルハラは、撮影開始の3ヶ月前になって、イオン・プロから走行可能なら使いたい、と声が掛かったとのこと。
その時点でヴァルハラは走行可能な状態になっておらず何とか要望に応えたそうですが、残念ながら停止状態の姿のみで、劇中で走る様子は見られないとのことです。
昨年、ヴァルハラがスコットランドの公道を撮影走行する様子が目撃されましたが、どうやらこのシーンは没になった模様です。
なお、Car and Driver(2月20日付)によると、レプリカDB5のダメージは、車体に直接加工されたものではなく、傷装飾を施したプラスチック・フィルムを貼り付けているそうです。
また、予告編で見られたヘッドライトのミニガンが実際に発射しているのは実弾ではなく蝋の弾。被弾時の被害の様子はCG編集で作ったとのことです。