Automobile(2020年2月20日付)は、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』のセット訪問記事を多数の写真と共に掲載しています。
記者が招待されたロケ地は、イタリア・マテーラのサン・ジョヴァンニ広場。ここは予告編でジェームズ・ボンドとマドレーヌ・スワンが乗車するアストンマーティンDB5が回転しながらミニガンを撃つ場所で、スタッフは「ドーナツ広場」と名付けていたとのこと。
撮影見学時にはDB5の周囲に銃器を構えた敵役が。写真には10人が写っています。その中にはプリモ役ダリ・ベンサーラのスタンド・ダブルも。スタント・コーディネーターのリー・モリソンの話では、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』の撮影全体で合計140台の車両が使用されたそうで、広場に集結したのはDB5の他にレンジローバー・クラシック、マセラティ・クアトロポルテ、ランチア・テージス、ジャガーXJ、トライアンフ・タイガー1200。
DB5のスタント・ドライバーを務めたのは『007/慰めの報酬』からシリーズに参加しているマーク・ヒギンズ。滑りやすいマテーラの路面に、75,000ドル分のコカコーラを撒いて摩擦力を高めたそうです。
DB5のルーフにはポッドが取り付けられ、ダニエル・クレイグの替わりにヒギンズが屋根から運転する場合も。ポッドは500メートル先からでもリモコン操作が可能とのことで、一部のシーンで使用したそうです。
特殊効果担当クリス・コーボールドの説明では、ボンドがミニガンを放ちながらDB5をドーナツ回転させ『007/ゴールドフィンガー』のように煙幕を噴射、その後は街の外に向けてカーチェイスが続くようです。
解説の最中に空が曇り始めると、スタッフは急いで撮影を開始。その際はスタッフがレールの上に乗ったDB5を手動で回し、ミニガンは模擬弾を発射。しかし途中から天候不順となり、撮影は翌日に持ち越されたのだそうです。