The Sunday Times(2020年10月4日付)によると、映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』の2021年4月への公開延期発表を受け、イギリス最大の映画館チェーンCineworldが休業するようです。

Cineworldはイギリスとアイルランドで合計128館を運営。COVID-19流行により2020年3月から休業していましたが、7月からはほとんどの映画館で営業再開。

11月公開の『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』は興行界のライフラインとも言うべき存在。同作をきっかけに映画館は息を吹き返すとの期待がもたれていました。

しかし、同作が延期になったことで、Cineworldは10月5日にも全館の休業を発表予定。休業により、スタッフ約5,500人のほとんどが解雇になる模様。多くは復職できる可能性があるようですが、営業再開できるのは来年になりそうだとのこと。

Cineworldの予測では、観客動員数がCOVID-19流行前の数字に戻るのは、早くとも2023年。

また、イギリスで今年最大の話題作となっていた『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』の延期は、より小さな映画館チェーンにとって致命的な大打撃になる可能性があるとのこと。

なお、専門家は007シリーズのブランド価値を100億ポンド相当と見積もっているようです。


10/4追記
Variety(10月3日付)によると、イギリスのCineworld全館に加え、アメリカで第2規模の映画館チェーンRegal(Cineworld傘下)も全543館を来週から休業するとのことです。


10/5追記
Screen Daily(10月5日付)によると、Cineworldは10月8日から英米の全館(英127館、米536館)を当面休業すると発表したようです。これにより影響を受ける従業員は約4万5千人。