National Science Foundation(アメリカ国立科学財団)は2020年12月1日、プエルトリコにあるアレシボ天文台の望遠鏡設備が落下したと発表しました。

電波望遠鏡の反射鏡は直径305メートル。上部に900トンのプラットフォームがあり、3本のタワーから繋がるケーブルによって吊り下げられていましたが、現地時間の12月1日午前7時55分に反射鏡へ落下。この為、反射鏡の他にタワー上部など周辺設備も損傷。

アレシボ天文台では2017年にハリケーンの影響で反射鏡などにダメージが。今年8月と11月にもケーブル関連のトラブルが発生。財団は望遠鏡の修理には危険が伴うと判断、57年の歴史に幕を閉じ解体する旨を11月に発表したばかりでした。

映画『007/ゴールデンアイ』はキューバとの設定でアレシボ天文台を撮影。劇中のクライマックスには電磁パルス兵器システム「ゴールデンアイ」の運用サイトとして登場。ジェームズ・ボンド(ピアース・ブロスナン)の爆弾によって、プラットフォームが爆発炎上・落下します。


12/4追記
アメリカ国立科学財団は、アレシボ天文台・電波望遠鏡が崩壊する瞬間をとらえた映像を公開しました。Footage of Arecibo Observatory collapse