Los Angeles Times(2021年1月8日付)によると、英国出身の映画監督マイケル・アプテッドさんが1月7日、亡くなりました。79歳でした。
マイケル・アプテッドさんは1964年、英国の子供たちの人生を描くテレビ・ドキュメンタリー『Seven Up!』にリサーチャーとして参加。同作はその後、7年ごとに同じ人物の成長を追いかける『Up』シリーズとなり、アプテッドさんはプロデューサーやディレクターとして2019年の『63 Up』まで担当しました。日本でもNHK放送の『7年ごとの(成長)記録』として、そのフォーマットが活用されています。
映画監督としては女性が主人公の作品に高い評価を得ており、『歌え!ロレッタ愛のために』(1980)ではアカデミー主演女優賞を獲得。『愛は霧のかなたに』(1988)、『ネル』(1994)の主演女優はそれぞれ同賞にノミネートされています。
アプテッドさんは1999年の映画『007/ワールド・イズ・ノット・イナフ』の監督にも就任。その時点でアクション作品は未経験でしたが、後のインタビューでは、プロデューサーがアクションよりもドラマを得意とする監督を求めていたと語っています。また、プロデューサーは女性観客をもっと呼び込みたいと考えていたそうで、アプテッドさんの女性キャラクターを活かす手腕が買われたようです。
アプテッドさんは全米監督協会(DGA)の会長職を2003年から2009年まで務めました。