The Wall Street Journal(2021年5月27日付)はAmazonによるMGM買収を受け、イオン・プロダクションのプロデューサー、マイケル・G・ウィルソンとバーバラ・ブロッコリを中心にした記事を掲載しています。
Amazonが合意したMGM買収額は、84億5千万ドルと公式発表されていますが、負債を差し引けば65億ドルとのこと。WSJの掴んだ情報が正しければ、Amazonが負担するMGMの負債は、19億5千万ドルになると思われます。
MGMと買収の交渉にあたったAmazonのマイク・ホプキンスは買収直前、プロデューサーに対し、Amazonが買収しても007シリーズの将来は安泰だと語りかけたのだそう。
また、イオン・プロダクション(ダンジャック)買収の誘いをAppleとコムキャスト傘下のユニバーサル・ピクチャーズが数年間に渡って持ちかけてきたそうですが、プロデューサーらは誘いを拒絶したとのこと。
プロデューサーらは映画007シリーズの権利半分を握っているとされており、全権利を掌握するためには、MGM買収だけでなく、プロデューサーから権利の譲渡を受ける必要があります。
カーク・カーコリアンがMGMのオーナーだった時代には、ジェームズ・ボンドをテーマにしたホテル&カジノを建設する計画を提案されたそうですが、これもプロデューサーは却下。
同記事では他に、プロデューサーらがジェームズ・ボンドのユニバース化(スピンオフ製作等)を反対した旨に触れています。ハリ・ベリー主演のスピンオフ映画企画が例としてあげられていますが、この件はバーバラ・ブロッコリが乗り気だったものの、MGMが最終的に計画を潰したと言われています。