Esquire(2021年9月25日付)は『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』のキャリー・ジョージ・フクナガ監督、出演者のラミ・マレック、レア・セドゥ、ベン・ウィショーとのインタビューを掲載しています。
007映画に参加のきっかけを問われたフクナガ監督は、『007/スペクター』公開直後にバーバラ・ブロッコリへメールを送ったのが始まりだったとし、2018年夏にダニー・ボイルが監督を辞任した後にも再メール。そこからダニエル・クレイグとのミーティングにも繋がり、起用されることが決まったとのこと。
ラミ・マレックはこの役を断る俳優を探すのは難しいとし、フクナガ監督を尊敬している、と語りました。
『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』での役の詳細を尋ねられると、ベン・ウィショーは、今作でQのプライベートに迫る旨をコメント。Qとボンドの間の関係には素晴らしい結末が用意されており、自分としてはこれを誇りに思っている、とのこと。
レア・セドゥは、映画の冒頭でマドレーヌ・スワンとボンドはイタリアでハッピーな時間を過ごしているものの、彼女がある秘密を告白したことから全てが変わってしまう、と説明。今作ではマドレーヌのキャラクターが深掘りされるとのことで、過去作で描かれてきた女性とはかなり違うようです。
ラミ・マレックは、フクナガ監督には日本の美学への親近感があり、それが衣装にも現れていると指摘。
特に困難だった撮影や思い出深いシーンについて尋ねられると、フクナガ監督はノルウェーの湖畔にセットを建てたことをあげました。気温が暖かく氷が溶け出してしまい、セットが湖の中へ沈みかけたそうで、撮影は時間との戦いになったとのこと。
ラミ・マレックは、撮影中にフィルムが切れ、急いで交換していたことが印象に残ったのだそう。ロンドンのスタジオでは、ノルウェーのシーンを再現するため、わざわざ同国の雪が運び込まれたのだそうです。
ベン・ウィショーが特に楽しんだのは、ナオミ・ハリス、ロリー・キニア、レイフ・ファインズ、ダニエル・クレイグらMI6の仲間とのシーン。名優らと舞台に立っているかのように感じたそうです。
映画の小道具や衣装などを持ち帰ったことはあるかとの問いに、ウィショーは、持ち帰ったことはないが、セーターは欲しいとのこと。メガネは掛けないものの、Qのメガネは好きで、持ち帰りたいそうです。
レア・セドゥは靴を持ち帰った模様。クレイグからは『007/スペクター』撮影の最後に使った銃弾をプレゼントされたそうです。
今後の007シリーズへの参加を問われると、フクナガ監督は、別のクリエイティヴな挑戦ができるのならぜひ、と言いつつも、まだ分からない、とコメント。
レア・セドゥは制作側次第、と返答。
ベン・ウィショーは、ジュディ・デンチの演じたMは素晴らしい結末を迎えられたとし、それが殺されることを意味するのだとしても同様の最期がQにも欲しい、との願望があるのだそうです。