Variety(2022年1月12日付)は、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』のキャリー・ジョージ・フクナガ監督とのインタビュー記事を掲載しています。
『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』に登場するノルウェーの家は、パインウッド・スタジオ内の007ステージで作られたセットとのこと。それをノルウェーへ輸送し凍りついた湖上に建設したそうです。
同様に、ボンドの家もパインウッドのスタンリー・キューブリック・ビルディングで作り、ジャマイカへ輸送後に現地で組み立てたとのこと。
また、キャリー・フクナガ監督はジェームズ・ボンドがマテーラにあるヴェスパー・リンドの墓を訪問する場面には重要な隠されたメッセージがあると披露。
ヴェスパーの霊廟上部には垂れ幕を持ったガイコツの彫刻があり、そこにはラテン語のフレーズ(QVOD TV ES, EGO FVI, QVOD EGO SVM, TV ERIS)が刻まれています。
これは監督とプロダクション・デザイナーのマーク・ティルデスリーが橋のある街グラヴィーナ・イン・プーリアのバシリカで見つけた一文を引用したものなのだそう。
意味は「今の貴方は昔の私、今の私の姿は未来の貴方」。監督は意図的にこれを用いてボンドの運命を暗示させたそうです。
その他、フクナガ監督は『マニアック』を撮り終えた後にベネッセアートサイト直島を訪問、安藤忠雄建築の光の使い方が気に入り、サフィンの島のセットに採り入れたことも語っています。