Variety(2022年9月21日付)は、イオン・プロダクションのプロデューサー、マイケル・G・ウィルソンとバーバラ・ブロッコリとのインタビュー記事を掲載しています。

インタビューが実施されたのは8月下旬、ロンドンのイオン本社にて。

プロデューサーは次のジェームズ・ボンド俳優探しは、まだ「初期段階」だと発言。

ボンド俳優候補として世間で騒がれてきたイドリス・エルバについては、「素晴らしい」俳優で「大好き」だと高く評価。しかし、次回作(『Bond 26』)の制作始動まで2年以上の待機期間があることや、ボンド俳優は10年から12年の長期契約が必要になることを指摘。エルバの年齢ではボンド役に合わないことを暗に示したようです。

また、ボンド役を目指す若い俳優たちは長年に渡って007シリーズを背負っていくことの本当の意味を理解できていないとし、新ボンド役の決定は我々にとって巨大な投資だ、とも語っています。

そして、ボンド役をキャスティングする前に、シリーズの方向性を決定する必要がある旨を指摘。次回作からは新たにシリーズが「刷新」されるとのこと。

マイケル・G・ウィルソンとバーバラ・ブロッコリはボンド像をより人間深く描き、女性キャラクターにも深みを与えてきましたが、今後続く007映画でもこの傾向は続ける予定。「男性が進化しているようにボンドも進化を遂げる」とコメントしています。

Amazonのプライム・ビデオで配信予定となっている現在撮影中のゲーム番組シリーズ『007’s Road to a Million』についても語ったプロデューサー。過去にも同様の企画持ち込みが幾つかあったそうですが、参加者の身に危険が及ぶことを危惧し、断っていたとのこと。この番組は愉快かつ安全なものなのだそうです。

Amazon下で007をテレビ・ドラマ化する可能性について尋ねられると、「劇場上映にこだわっていきたい」とし、007は「あくまで映画シリーズである」とコメントしています。

バーバラ・ブロッコリが新たに制作を手がけた映画『Till』は10月に北米で公開予定。彼女は他にもボストンのミュージカル『Sing Street』をプロデュース予定で、別のシアター企画も既に進行中。

脚本家としても知られるマイケル・G・ウィルソンは、あるテレビ番組を書き上げたとのことで、プロデューサーの二人は制作の実現化を狙っているそうです。

マイケル・G・ウィルソンとバーバラ・ブロッコリの二人は、9月21日朝にロサンゼルスのチャイニーズ・シアターで手形・足型を刻む予定。同日午後にはビバリー・ヒルトンで、映画の配給・興行への貢献を称えるPioneer Awardを受賞予定とのことです。