The Hollywood Reporter(2022年9月22日付)は、イオン・プロダクションのプロデューサー、マイケル・G・ウィルソンとバーバラ・ブロッコリとのインタビュー記事を掲載しています。

インタビューが実施されたのは9月21日に開催されたPioneer of the Year授賞式の直前。

シリーズ60周年記念の音楽ドキュメンタリー『The Sound of 007』は当初、Apple TV+にてデビューする予定でしたが、Amazonのプライム・ビデオで配信されることが先日発表されました。

理由を問われたバーバラ・ブロッコリは、MGMを買収したAmazonが強く求めていたのは相乗効果であり、自社で所有したいという欲求が強かったと説明。このため、Appleは同作を手放したようです。

MGM映画部門でトップを務めていたマイケル・デ・ルカとパメラ・アブディが今夏、同時辞任しましたが、ブロッコリは彼らの後任者が誰になるのか未だにわからないそうです。

マイケル・G・ウィルソンは先日亡くなったエリザベス女王について、彼女は007シリーズの偉大な支持者だった振り返りました。チャールズ皇太子(現国王)やウィリアム王子(現皇太子)などの王室メンバーも同様とのことです。

次期ボンド俳優の話が振られると、ブロッコリは007映画がこの先どこへ向かうべきなのかを、まず考える必要があり、方向性が出た後で新しいボンド役のキャスティングに入る、と返答。

通常の流れは、世界が抱えている問題が何かを脚本家と最初に考え、その次に悪役を決め、ボンドの感情の込められた生き方や、立ち向かう個人的な問題についても考え出すとのこと。つまり、007映画次回作でも同様に、ボンドが直面するのは、地政学的問題と私的な問題の2つである、とブロッコリは解説しています。

ボンド役を希望する俳優は何を考えておくべきかと問われるとブロッコリは、自分の人生がどう変わるのか知っておく必要があると返答。ボンド役の契約が、複数本で長期間に及ぶことも挙げました。

007映画が将来テレビ・ドラマ化する可能性を問われると、ブロッコリは「我々は断った」と返答。劇場公開に全力を尽くしたい、とも語っています。

詳細は不明ですが、Amazon/MGM側からはテレビ化の要望が既に出ていたようです。


9/24追記: 「通常の流れは」で始まる文を一部変更・修正しました。