Billboard(2022年10月5日付)は、マイケル・G・ウィルソンとバーバラ・ブロッコリとのインタビュー記事を掲載しています。

007シリーズ60周年記念の音楽ドキュメンタリー『サウンド・オブ・007』(『The Sound of 007』)の公開に合わせ、007映画の音楽について語ったプロデューサーの二人。

ブロッコリはドキュメンタリーの制作を受けて初めて知った事実として、ポール・マッカートニーが依頼され作った『007/死ぬのは奴らだ』主題歌を、プロデューサーのハリー・サルツマンがマッカートニーとは別の歌手に歌わせようと考えていたこと、を挙げました(注:この話は以前から知られています)。

アリス・クーパーの大ファンで、彼が『007/黄金銃を持つ男』主題歌を歌うと聞かされた時は興奮したそうです。最終的にはルルの担当になりましたが、なぜ実現しなかなかったのか、全く分からないそうです。

主題歌アーティストの選定プロセスは毎作違うと説明。アーティスト側からアプローチを受けることもあれば、制作側がターゲットを絞ることも。『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』の場合は、キャリー・ジョージ・フクナガ監督がビリー・アイリッシュを希望したのがきっかけになったそうです。

『サウンド・オブ・007』には、ダニエル・クレイグが音楽について積極的に関わっている様子が描かれているとのこと。ブロッコリは、クレイグがボンド役就任時に「関わっていきたい」との希望を出し、受け入れたことを明かしました。

『007/スカイフォール』では、ロンドンで撮影中にアデルのデモが到着。ブロッコリはクレイグと二人で車に乗って、そのデモを試聴したそうです。

また、ブロッコリはデュラン・デュランのMV撮影に同行した思い出も語っています。

マイケル・G・ウィルソンは、007映画次回作(『Bond 26』)について尋ねられると、まだ何も始めていない、と返答。来年になったらバーバラと自分が話し合って、どうリブートするか、どんな方向性にするのかを決めることになると思う、と語ったようです。