ヴォクソール・ブリッジ

テムズ川沿いのミルバンクを走行中、MI6のシステムがハッキングされたことに気づいたMとビル・タナー。スピードを上げて本部へ向かいますが、ヴォクソール・ブリッジで足止めを食らっている間にMI6本部ビルは爆破されてしまいます。

イギリス秘密情報部などと訳されるMI6(Military Intelligence – section 6)は架空のスパイ、ジェームズ・ボンドが所属し勤務する実在の対外諜報機関で、公式にはSIS(Secret Intelligence Service)と呼ばれます。本部ビルはその地名(交差点名)から「ヴォクソール・クロス」との通称があり、これは『007/ダイ・アナザー・デイ』で架空のロンドン地下鉄駅の名称に採用されています。テムズ川に面したこのビルが竣工したのは1994年。翌年製作された『007/ゴールデンアイ』から007シリーズに度々登場するようになりました。

『007/スカイフォール』の場合はCG合成ですが、『007/ワールド・イズ・ノッ ト・イナフ』(1999年)ではパインウッド・スタジオに作られた15メートル高のモデルを使って爆破シーンが撮影されています。2000年、ロシア製ロケット・ランチャーを使った攻撃を受け、外壁が損傷するという事件も実際に発生しました。

『007/スカイフォール』でジュディ・デンチ演じるMI6長官のMが車から降りるのはヴォクソール・ブリッジ。撮影はこの橋の数車線を封鎖して行われました。この位置から眺めるビルは「裏」にあたり、橋を渡って左折するとようやく出入口が現れます。橋上から遠目で眺めるのとは反対に、「正面」側の歩道にまわると見上げる形になり、建蔽率も高い為か相当の威圧感があります。しかしCIA本部が木々に囲まれ隔離された状態にあるのとは真逆で、MI6本部ビル周辺は一般住民が普通に通行したり、ジョギングを楽しむ人も見られます。

11/7追記:プレス資料によると、『007/スカイフォール』でもパインウッド・スタジオに3分の1サイズのモデルを制作、クリス・コーボールドらが28個の爆発物を使用して爆破シーンを撮影したとのことで、最終的にこの実写映像をCGで編集したようです。

テムズ川対岸から見るMI6本部ビル

ヴォクソール・ブリッジから見たMI6本部ビル

ビル「正面」側

Mの車が走るミルバンク沿いに建つMI5本部が入ったビル(『007/スカイフォール』では映っていません)