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MGM会長 複数企業と『Bond 25』配給を協議中

MGMは2017年11月14日、投資家等との電話会議の内容と、同社の第3四半期の業績を発表しました。

会議に出席したMGMのゲイリー・バーバー会長兼CEOは、007次回作『Bond 25』についても触れ、配給会社は未定で、現在複数の様々な候補企業と話し合っていることを明らかにしました。

なお、Deadlineは11月12日の記事で、北米ではMGMがアンナプルナ・ピクチャーズと提携して自社配給し、海外市場はメジャー・スタジオに委託する旨を報道しています。

『Bond 25』のアメリカ配給はMGMに決定か

Deadline(2017年11月12日付)によると、MGMは映画007シリーズ次回作『Bond 25』をアメリカ国内で自ら配給するそうです。

MGMがアンナプルナ・ピクチャーズとの提携によって、国内配給を2018年から再開することは先日発表されていましたが、007映画の配給については後日の発表予定となっていました。

MGMとアンナプルナの007映画配給における提携は近日中に最終決定し発表される模様で、ダニエル・クレイグ主演4作で配給を行っていたソニー・ピクチャーズへは既に通知されたとのこと。

アンナプルナ・ピクチャーズは、MGMから007映画の配給担当者を、ソニー・ピクチャーズからは同マーケティング担当者をそれぞれ引き抜いており、彼らがアンナプルナでも007映画を手がける模様です。

007映画で劇場興収の7割を占めている海外配給については未だ決まっておらず、ワーナー、ソニー、ユニバーサルのメジャー3社がこの海外市場の権利を得ようと争っている最中とのこと。また、フォックスが担ってきたDVD&ブルーレイも他社に変更となる可能性があるそうです。

007次回作『Bond 25』はどうなる? シリーズの現状と展望(3)

2017年7月。満を持して初の『Bond 25』公式発表があった。2019年11月8日のアメリカ公開が決定した。ただ、配給会社は後日の発表になるという。通常は公開日を決める立場の配給会社が未決定のまま、日程が独り歩きするのは驚きだった。実際には、MGMは既に決めているのだろうと想像していたが、どうやら状況は違っていたようだ。

映画007シリーズにとって、制作会社イオン・プロダクションが守護者なら、MGMは残念ながらアキレス腱と言える。映画007シリーズの権利はイオンが半分所有しているが、もう半分を持つMGMが問題を抱え続けている。MGMは製作・配給の役目を担当しているが、売却・買収が度々続き、その経営は安定していない。

007シリーズは初期は毎年、1960年代後期からは1年おきで製作されている。しかし、そのペースが大きく乱れた時期がある。具体的な例としては、第16作公開後、第17作が公開されるまでに6年間、第20作・第21作の間と、第22作・第23作の間ではそれぞれ4年間の空白期間が生じている。いずれもMGMの経営(者)が起因で大きな影響を与えた。

海外市場の劇場配給会社もMGM側の事情でかなりの変遷を経ている。日本ではユナイト、UIP(旧CIC)、フォックス、ソニーと変わった。『Bond 25』では、また新たな配給会社が選定されそうだが、こうも会社が変わるのは007シリーズにとって大きな損失。米・英など英語圏の地域ではさほど大きな問題には見えないかもしれないが、配給会社が変わり空白期間が生じることで、情報発信が中断してしまっている。

例えば、本家公式サイトやSNSでは日常的に情報が更新されているが、日本公式は『007/スペクター』公開直後に事実上更新が止まった。これ以降、日本向けの情報提供はされていない。インターネット黎明期なら、それでも良かったかも知れない。しかし、今は日々情報を発信し続けないと、降り注ぐ他の情報の下に埋もれてしまい、忘れられてしまうのが現実。あえて飢餓感を煽る宣伝戦略でも実行しているなら話は別だが、発信したくてもできない、発信者不在・オーソリティ不在という現状があるとすれば、それは日本を含めた海外ファンにとっての不幸である。

ダニエル・クレイグ主演の007映画はこれまで4作。この全てをソニー・ピクチャーズがMGMと契約を結び、日本を含めた多くの国々で配給を担当した。同社のような海外配給網を持つ、安定感のあるメジャー・スタジオが以前から007映画の権利を所有して自社配給をしていれば、製作ペースの乱れや、情報発信の中断などの問題も起きなかったのではないか。クレイグは『Bond 25』で最後のボンド役を演じるつもりのようだが、ここはもう一度、一貫性を保つ意味でも、クレイグ=ボンド・シリーズを成功に導いてきた、経験あるソニーに配給を続けてもらいたい。

しかしMGMはそう考えていないらしい。そもそも、ソニーが4作連続で配給できたのも、MGMが一貫性を最重視した訳ではなく、途中で実施された競争入札でソニーがライバル社に競り勝った為である。他社が『007/スカイフォール』と『007/スペクター』を配給する可能性は十分にあった。収益最大化を最優先に追い求めるMGM。一企業としては当然の行動だが、扱う商品がブランド力の高いコンテンツであれば、その扱いは慎重であるべきだ。

そのMGMが次回作『Bond 25』の配給パートナーとして選ぶ会社はどこになるのか。今年報道された信憑性の高い記事が、配給権を狙っている会社の中で最有力としたのはワーナー・ブラザース。他に、ソニー、フォックス、ユニバーサルのメジャー各社とアンナプルナ・ピクチャーズも手を上げた模様。何処に決まるとしても、契約は『Bond 25』の1作のみと伝えられており、その後はMGMの意向でまた変わる可能性がある。

9月の報道では、上記に加え、アップルとアマゾンが新たに配給権争奪戦に加わったらしい。両者とも世界規模の巨大企業だが、旧来の映画会社ではない。ただ、アマゾンは数年前からアマゾン・スタジオを立ち上げ、映画などの映像コンテンツの製作・配給(配信)に乗り出している。初の単独での劇場配給作品も年末に公開が予定されており、ここで007映画がそのラインナップに加われば、一挙ホームランだ。

アップルは後塵を拝しているが、同様に映像製作に乗り出しており、ソニー・ピクチャーズのテレビ部門から経営幹部を引き抜くなどしている。現時点で、大作映画を世界規模で劇場配給する体制が整っているとは思えないが、その資金力をもってすれば、企業買収で一夜にして配給能力を抱えることになるかもしれない。

また、アップルかアマゾンが007シリーズそのものを買収し、テレビ・シリーズ化するなど、従来なかった手法を追加してその著作権をフル活用する可能性も取り沙汰されている。この両者が優良の映像コンテンツを求めている点、そして経営的に余力がある点からも、ありえない話ではない。

ただし、MGMの立場からすると、007シリーズは最大の目玉商品で、断れない程の魅力的なオファーがない限り、易々と手放すことはできないはず。ひょっとすると、アップルやアマゾンがMGM自体を買収する方が手っ取り早いかもしれない。

現在のMGMは独立企業だが、実質的には投資会社などのコントロールを受けている。歴史は繰り返すように、早晩、MGMが売却されるのは避けられない。その時、買収するのは新興勢力のアップルかアマゾンか。老舗メジャーの親会社か。ハリウッド進出を図る中国系企業か。何れにしても『Bond 25』、そしてその後に続く007映画は当面の間、MGMの経営判断に大きく左右され、波乱の歩みを続けることになるのだろう。


007次回作『Bond 25』はどうなる? シリーズの現状と展望(1)
007次回作『Bond 25』はどうなる? シリーズの現状と展望(2)

『Bond 25』配給権の争奪戦にアップルとアマゾンが参加 007シリーズ買収の可能性も

The Hollywood Reporter(2017年9月6日付)によると、アップルとアマゾンの2社が映画007シリーズ第25作『Bond 25』の配給権を狙っているようです。

『Bond 25』の北米公開日は2019年11月8日と、今年7月に発表されましたが、配給会社は現時点で未発表のまま。The New York Times は今年4月、ワーナー・ブラザース、ソニー・ピクチャーズ、ユニバーサル・ピクチャーズ、20世紀フォックスのメジャー各社とアンナプルナ・ピクチャーズの合計5社の間で『Bond 25』配給権の争奪戦が繰り広げられていると報じていました。

なかでも、ワーナーは優勢と伝えられてきており、その現状は今なお続いている様子ですが、ここへ来てアップルとアマゾンが争奪戦に加わったそうです。

同誌は、この2社は配給だけに興味を持っている訳でなく、将来MGMが007シリーズの売却を図ることも視野に入れて交渉に挑んでいる可能性も指摘。

特にアップルは今夏、ソニー・ピクチャーズ・テレビジョンの社長2人を自社へ引き抜きましたが、その彼らがMGMとの交渉の先鋒に立っており、映画007シリーズの全権利を狙っている可能性もあるようです。インサイダーの話では、007シリーズ全体の価値を20億から50億ドルと見積もっているとのこと。

その他、ワーナーとアマゾンが組むケースや、中国企業が参入してくる可能性についても同誌は触れています。


9/7 追記:映画007シリーズの権利はMGMとダンジャック社が共同所有している為、アップルやアマゾンがMGM分の全権利を取得しても、全てのコントロールはできません。

『Bond 25』配給会社決定は数ヶ月後 ソニーがビデオでプレゼン実施

Deadline(2017年5月8日付)によると、MGMが『Bond 25』の配給会社を決定するにはまだ数ヶ月かかるようです。

同サイトはワーナー・ブラザースとソニー・ピクチャーズを有力視。ソニーの平井一夫社長が自らビデオ・プレゼンにジェームズ・ボンドの格好で登場したと伝えています。

最終的に配給会社が決まるのは数ヶ月後になる模様。なお、2011年4月にMGMがソニーと共同製作・配給契約を締結した際は、その1年半後に『007/スカイフォール』が公開されています。

また、ソニー・ピクチャーズエンタテインメントの新CEOにはフォックス・ネットワーク・グループの元会長トニー・ヴィンチクエラが最有力候補の模様で、今週中か来週早々には発表が期待されているようです。

MGM 007次回作『Bond 25』配給を巡り5社と交渉中

The New York Times(2017年4月20日付)によると、MGMは007シリーズ次回作『Bond 25』の配給を希望する5社と交渉に入っているようです。

ダニエル・クレイグ主演の4作はソニー・ピクチャーズが007シリーズの権利を所有するMGMと契約し共同製作・配給を手がけました。しかし『007/スペクター』をもってソニーの契約は終了。ハリウッドの各社が007映画の配給に興味を示し、ソニーの後釜を狙って争奪戦となっていました。

関係筋の情報では、この争いに加わっているのは、ソニー・ピクチャーズ、ワーナー・ブラザース、ユニバーサル・ピクチャーズ、20世紀フォックスの老舗メジャー4社と新興企業アンナプルナ。パラマウントとディズニーは入っていないそうです。

4月18日には、再契約を願うソニー社長兼CEOの平井一夫氏ら同社首脳陣が『007/ドクター・ノオ』のセットを再現したスタジオに登場、MGMとイオン・プロに対してプレゼンを実施したとのこと。

なお、MGMが前回ソニーと更新した際に結んだのは『007/スカイフォール』と『007/スペクター』の2本契約でしたが、MGMが今回対象としているのは『Bond 25』の1本だけの模様です。

また、ダニエル・クレイグが続投するかは決まっていないとのことです。

MGMとFoxに集団訴訟の危機 007映画DVDの購入者が米で提訴

The Hollywood Reporter(2017年4月7日付)によると、MGMと20世紀フォックスのホーム・エンターテイメント部門がアメリカでクラス・アクション(集団訴訟)の危機に直面しているようです。

ワシントン州在住の女性は映画007シリーズ製作50周年を記念してMGMがリリース(販売は委託されたフォックス)したDVDボックス・セット『Bond 50』を106.44ドルで購入。パッケージに「全てのボンド映画を史上初収録」の宣伝文句が書かれていましたが、『カジノ・ロワイヤル』(1967)と『ネバーセイ・ネバーアゲイン』(1983)が含まれておらず失望。消費者に誤解を与える販売であったとして提訴。莫大な賠償金が発生しかねないクラス・アクションの形式をとっており、4月7日に連邦裁判所へ訴えが届いた模様です。

1967年版『カジノ・ロワイヤル』と『ネバーセイ・ネバーアゲイン』はイオン・プロダクションやMGM(ユナイト)以外の会社が手掛けたもので、一般的にシリーズ番外編と見なされている作品。ただし、両作ともボックス・セットが発売された2012年以前にMGMがその配給権を獲得し個別にDVDをリリース済みで、権利的にはボックス・セットに含めることが可能だったと思われます。

MGM 2018年に映画10作を公開と発表も007次回作には触れず

MGMは2017年3月8日、投資家との電話会談を開催し2016年の業績を発表しました。

会談の中でMGMのゲイリー・バーバー会長兼CEOは今後の予定として、2018年に約10作品の映画をリリースすると公表。例として複数のタイトルや主演俳優名などを挙げましたが、007シリーズ次回作で第25弾となる『Bond 25』については何も語りませんでした。

007映画はMGMが所有する知的財産として最も価値があり、なおかつ相当な収益が確実に見込めるシリーズで、スタジオ側としては最大限に活用したい資源のはず。投資家に業績をアピールする場で『Bond 25』に触れなかった理由は分かりませんが、別の機会で改めて正式発表したかったのか、或いは2019年公開を想定しているのかもしれません。

なお、バーバー会長は2016年の時点で007映画を3、4年周期で製作したいとの意向を示しており、MGMがこの通りに動いているとすれば、『Bond 25』は2018年か2019年の公開となります。

MGM 中国企業が買収に向け交渉中

New York Post(2017年2月24日付)によると、MGMは同社の買収を希望する中国系企業と踏み込んだ交渉を進めているようです。

この中国企業の社名は不明ですが、同紙はMGM買収の為に新たなスキームで設立された企業体である可能性を指摘。ただし買収金額によっては、中国政府の規制を受ける場合がありそうです。

カーク・カーコリアン率いるMGMはユナイトを買収した1980年代に007映画の著作権を獲得しましたが、その後テッド・ターナー、ジャンカルロ・パレッティなどの実業家やソニー率いる企業連合などによる度々の買収・売却を経て破産状態に。現在のMGMは独立した企業ですが、事実上は投資企業らの管理下にあります。

映画007シリーズでは、これまで日本メーカーの様々な製品が登場。特にソニーがMGMと共同で製作を始めてからは、ソニー製品がスクリーンの随所に見られるようになりました。もし中国企業がMGMを買収すれば、ジェームズ・ボンドが幾つもの中国ブランドを使用する日がくるかもしれません。

MGM会長 ダニエル・クレイグ発言に激怒していた

Vanity Fair(2016年9月9日付)は、ダニエル・クレイグにジェームズ・ボンド役続投がオファーされたとの噂を否定しています。

RadarOnline.com(9月3日付)は、ソニー・ピクチャーズがクレイグに対して、あと2作のボンド役出演に1億5千万ドルをオファーしたと伝えていましたが、Vanity Fair が接触した複数の事情通らは、この噂を作り話だと考えているのだそう。

また、2015年に Time Out とのインタビューでダニエル・クレイグが、次回作を今考えるのなら「手首を切ったほうがマシだ」と発言した後、これを知ったMGMのゲイリー・バーバー会長兼CEOが激怒し、クレイグに電話口で怒鳴っていたとのこと(2015年10月にも Page Six による類似報道あり)。この情報源は、これがクレイグのボンド役降板の理由になってもおかしくないと見ているようです。